ドイツ・ベルリンにて9月4日から9月9日にかけて行われている、国際コンシューマー・エレクトロニクス展(以下、IFA 2015)。
世界中の家電メーカーが一堂に会する国際的なエレクトロニクスショーとなっており、
AV機器や白物家電に加え、SIMフリースマホなどのモバイル製品も数多く出品されています。

IFA 2015には日本のメーカーも数多く出展しており、国内ではiPhoneと並ぶ人気を誇るをソニーのXperiaシリーズ 最新機種が3モデル
登場。
それぞれのモデルのスペックを確認しておきましょう。
4Kディスプレイ搭載「Xperia Z5 Premium」
OS | Android 5.1 |
---|---|
CPU | Snapdragon 810 |
RAM / ROM | 3GB / 32GB |
サイズ / 重量 | 154.4×75.8×7.8 約180g |
ディスプレイ | 5.5インチ(3840×2160) |
バッテリー | 3,430mAh |
カメラ | メインカメラ:2300万画素 インカメラ:480万画素 |
SIMサイズ | nano SIMサイズ |
スマホとしては初の4K対応したディスプレイを搭載した最上位機種の「Xperia Z5 Premium」。
解像度3840×2160で、画素密度は806ppiとこれまでのスマホの常識を大きく凌駕したものとなっています。
また、SIMカードサイズにはnano SIMが採用されており、一部地域ではデュアルSIMスロットになる模様。
カラーバリエーションは3色展開です。
定番モデル「Xperia Z5」
OS | Android 5.1 |
---|---|
CPU | Snapdragon 810 |
RAM / ROM | 3GB / 32GB |
サイズ / 重量 | 146×72×7.3 約154g |
ディスプレイ | 5.2インチ(1920×1080) |
バッテリー | 2,990mAh |
カメラ | メインカメラ:2300万画素 インカメラ:480万画素 |
SIMサイズ | nano SIMサイズ |
Xpeira Z5 Premiumよりも0.3インチ小さい5.2インチサイズの「Xperia Z5」。
こちらの画面解像度はフルHD 1920×1080で、画素密度は428ppiです。Xperia Z5 Premiumと比較すると劣りますが、
5.5インチサイズのiPhone 6 Plusは解像度こそフルHDと同じですが、画素密度は401ppi。Xperia Z5のほうがより高精細な画像を楽しめ
ることでしょう。また、本機種も地域によってはデュアルSIMスロットになる見込みです。
4.6インチサイズ「Xperia Z5 Compact」
OS | Android 5.1 |
---|---|
CPU | Snapdragon 810 |
RAM / ROM | 2GB / 32GB |
サイズ / 重量 | 127×65×8.9 約138g |
ディスプレイ | 4.6インチ(1280×720) |
バッテリー | 2,990mAh |
カメラ | メインカメラ:2300万画素 インカメラ:480万画素 |
SIMサイズ | nano SIMサイズ |
最近ではすっかり貴重となってしまった4.6インチサイズの「Xperia Z5 Compact」。
片手にすっぽりと納まるサイズ感です。
カラーバリエーションは、Xperia Z5 Premium、Xperia Z5と違いポップな色合いとなっており、
女性をターゲットに置いているのかなと思わせます。
3機種共通の機能
3機種共通の機能としてはキャップレスの防水・防塵やハイレゾ音源再生、0.03秒の高速AFを搭載。
全てにおいてハイスペックな仕上がりとなっています。
なお、現時点で対応するLTEバンド等は公開されておらず、正式な販売開始日の告知もなく「秋以降」の発売とだけ伝えられています。
恐らく日本国内では、ドコモ、au、ソフトバンクから発売されることと思いますが、各キャリアがどの機種を取り扱うのかも不明です。
国内におけるSIMフリースマホの需要の高まりを考えたら、型落ちモデルではなく、最新モデルの販売を心待ちにしているユーザも少な
くないと思います。全モデルをSIMフリーでも発売するというのは難しいとは思いますが、SIMフリースマホファンとしては、
何か1つでも出て欲しいと願いたいところ。
「Xperia Z5 Premium」の魅力
日本ではNTTドコモからの発売を予定している「Xperia Z5 Premium」(11月下旬発売予定)は、スマートフォンでは初となる4Kサイズ
(2160×3840ピクセル)の液晶を搭載していることが大きな特徴。Xperia Z4の開発者にインタビューをしたときは、ワイドクアッドHDの解
像度ですら時期尚早という雰囲気を感じたので(→WQHD液晶は時期尚早?/オムニバランスデザインは終わらない?――Xperiaの今後を聞く)、まさかこのタイミングで4K液晶を搭載してくるとは思わなかった。
そんな「4K液晶」が大きなインパクトを放っているXperia Z5 Premiumだが、気になることもある。
4Kの恩恵
Xperia Z5 Premiumの画面サイズは5.5型。50型や60型のテレビならまだしも、スマホのサイズで本当に4Kの恩恵を受けられるのだろう
か。
9月30日の発表会で、実際にXperia Z5 Premiumを手に取って静止画や動画を表示してみた。確かに細部まで精細に表現されていて
キレイだったが、フルHDと比較して劇的にキレイか? かと問われると、う~んとなってしまう。
会場では4Kにアップスケーリングした画像と、そうでない画像を比較していて、確かに見比べると前者の方が解像感が高いことが分かる
のだが、そもそもフルHDだって十分高解像度なのだから、「うおおお!」というほどの感動は得られなかった。会場で数分しか触れなかっ
たので、普段使いだと印象は変わってくるのかもしれないが。
ちなみに「そもそも4Kコンテンツ自体が少ないじゃないか」という懸念もあるだろうが、ビデオアプリ、YouTube、dビデオなどで再生した映
像コンテンツは4K相当にアップスケーリングされるので、こうした心配は無用だろう。
個人的に4K液晶が生きるシーンとして楽しみなのは、撮影した写真や動画を表示するとき。Xperia Z5 Premiumで撮影した写真や動画
を「アルバム」「ビデオ」アプリで表示すると、4Kで再生される。Z5 Premiumで撮影した写真は「プレミアムおまかせオート」を有効にして
いると、2070万画素から800万画素相当に圧縮することで、ノイズを除去して鮮明に記録してくれる。800万画素=4Kサイズ
(2160×3840ピクセル)なので、Z5 Premiumのディスプレイなら800万画素の美しさを100%再生してくれる。
“5.5型の4K液晶”でどこまで感動できるかは未知数だが、長く使うほどにじわじわと感動が増していくのかもしれない。というわけで現時点
の結論は「早く普段使いしてみたい」としたい。
バッテリーの持ち
4Kサイズの表示ができるのは「アルバム」「ビデオ」アプリで再生したものや、YouTubeなどの動画サービスに限られ、ホーム画面やブラウ
ザなど、そのほかのシーンやアプリでは従来と同じフルHDの表示となるので、写真や動画を長時間使わない限り、バッテリーには影響が
なさそう。
また、Xperia Z5 Premiumの液晶には、一度表示した画像を記憶するメモリを採用しており、もう一度再生する際に読み込みをし直す必要がないので、これもバッテリーの長持ちに貢献する(→「Xperia Z5 Premium」の4Kディスプレイについて、ソニーがあらためて説明)。
Xperia Z4を使っていて気になった「本体の発熱」は、Xperia Z5 Premiumでは改善されたのか。Z5 PremiumはZ4と同じQualcommの
Snapdragon 810をプロセッサに採用しているだけに、なおさら気になる。9月30日の展示場で数分間触った限り、本体が熱いと感じるこ
とはなかった。これはXperia Z5も同様だ。発熱を抑える最適化を進めたのだと思う。
背面ピカピカ 指紋は?
ドコモのXperia Z5 Premium(SO-03H)はクロームとブラックの2色をラインアップしており、どちらも高級感を出すために鏡面仕上げとな
っている。いや鏡面仕上げというか、クロームは「鏡そのもの」と言っていいほど反射する。確かにこれ以上ない高級感を得られるのだが、
スマートフォンは常時身に付けているものなので、電車内や駅構内など公共の場では気を遣う必要がありそう。
ブラックはクロームほど反射が強くないので、気になる人はブラックを選ぶのがいいだろう。なお、グローバルで発表された「ゴールド」は、
SO-03Hでは用意されない。これはちょっと残念。
指紋がやたらと目立つのも気になった。指紋が付いた本体を日頃から磨くことで愛着がわく……なんてことはよく言われるが、それでも指
紋が目立つよりは目立たない方がいい。Xperia Z3やZ4など、最近のXperiaは指紋が目立たないよう処理をしていただけに、少し残念に
感じた。
価格
NTTドコモによると、Xperia Z5 Premiumの価格は「実質7万円台半ば」とのこと。一括ではなく実質……なのだ。「実質5万円台半ば」とい
うXperia Z5、「実質4万円台半ば」というXperia Z5 Compactと比べても高価だ。一括で10数万円もすることはないとは思うが、月々サポ
ートの割引額が抑えられている。
ちなみにドコモはXperia Z5をMNPした場合は実質1万円程度になるよう割り引くなど、Z5シリーズの販売施策は無印の「Z5」が最も優遇
されている。4K液晶に差額分の価値を見いだせるかどうかだが、ユーザーにとっては悩ましい選択になりそう。
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